11月4日は、私の人生の恩師である元社長の命日なのです。
皆さんは、「あの頃に戻りたい」という気持ちがありますか?
今の経験値を持ったまま戻れるのならいいけれど、私はまたあの苦労をするのかと思うと即決で戻りたい!とは言えません。
でもまわりに過去の栄光を語る人って意外と多い気がします。そりゃ私の中にもいまだに、そのワードを聞くと懐かしくてたまらなくなるような出来事が自分だけの最大級の伝説として残っていますけれど…
だから気持ちは、わからなくもない。
昔は楽しかったし、活躍していた時期が美化しているのでしょう。
私だって今より20kg痩せていた自分が本当の自分だと語りたいです。
だけどこちらは笑い話のつもりで話しても、受け取る側の気持ちは、わからないじゃないですか?また言ってるよこの人って思うかもしれないし、いい加減現実見ろよって思われているかもしれない。自分が満足ならそれでいいかもしれないけど。
私はそういうのもあるし、数名どころかかなりの割合で過去にタイムスリップしている人がいるので、会話からの反面教師もあって、年々昔のことを話さなくなる自分がいます。
「また言ってるよこの人」って思ってるのは実は私の方だったりするんです。
それでも。
もし、会いたい4人+過去に飼っていたペット達にもう一度会えるのなら……
過去の栄光とかなんでもどうでもいいから昔に戻りたいです。
社長との記憶の最後は土曜日で、いつもの社長席に座っていて、あまり体調も良さそうではなかった。
あの時何か出来ていれば…
毎年こうして命日になると特に強く思い出して、会いたくてたまらなくなります。
結局、後悔してからでは遅いのだけど、後悔しなければいけなかったほど、周りが誰であっても構わず助けを求めてしまうほどに自分に余裕がなかったのも事実でした。
その時に「病人」としてではなく個人として私に接してくれたこと、仮にそうではなかったとしても、真正面から向き合ってくれて、パッと決断して助けてくれたことを一生忘れないです。
それに、私のことなんて序の口なくらい、もっともっと色々な人を救ってきた偉大な人。
人生の中でそういう人に巡り会えたことが一番のありがとうです。
もうこれからはきっと、今関わっている人たちとの日々を大切にしようということでしょう。
大切にするってどういうことですか?私の周りには判断を誤る人がとても多いので、引っ張られないながらもそばにいることでしょうか。
昔社長は言いました。
「何もしなくていいからただ会社に来て、みんなと関わり続けることが大切なんだ」
なんとか9年、あなたがいなくなってからは5年、あなたを知る人達だけで今もがんばっていますよ。
元社長にはこうして、子供を産んで体調も良くなってやっとフラットに物事を考えられるようになった今でこそ、話がしてみたかったと思います。
県南にあるお墓には、また会社の人と全員で向かいます。
それぞれの想いを込めて…
社長に、会いたい。