華-Hana-の躁鬱↑↓物語

またまたリニューアル!母だし労働者だし飼育者……なんだけど、生涯自分探しの旅Blog

頑固親父の職人魂の話

過去記事

 

去年の夏頃、うちの隣の、耕すだけにしか使われていなかった畑に突然、人や農具の出入りが目立つようになった。

 

田舎なので畑の持ち主も持ち主の家も、なんなら家族構成や学歴まで知っている狭い地域なので周囲は水面下で大騒ぎ。

 

私は隣だからそのうち関わってくるでしょ、と思い(田舎で知らぬ隣人などいない)案の定挨拶されて会う度に話すようになり、差し入れをしたりするぐらいの顔見知りにはなって、やっぱりそのおじさんの、仕事先や家族や家を知るようになる。

みんな個人情報大事じゃないのかなぁ?って思うけど、田舎って本当に信用第一よね。

 

 

その目力が強いおじさんの作るじねんじょの店は、食べてはないけどこの街の一等地にあるからさぞ良い商売なんだろう、と思っていたらそれ以上の熱意と自慢を語られた。悪い気がしないのは夏の暑い時期も畑の管理を熱心にやっている姿を見ていたから。

 

で、私も畑をやっていて、地元のスーパーに気まぐれに卸すけど素人だから、あくまでも。でおわらそうとするとかえって親切に作り方まで教えてくれちゃって(難しくてできないよじねんじょなんて!)、とにかく畑女子はアフター70のおじ様方には大変人気である。

 

 

先日ブログで書いたけど、強風で飛ばされてきたビニールハウスの骨組みを、私はそのおじさんのじねんじょ畑から飛ばされてきたのだと勘違いし電話をかけてしまって、結果「俺んとこじゃねぇ」事を、てやんでぇ!って感じで説明してきたので謝罪して電話を切った。

 

だけど次の日、今度はうちにピンポンしてやってきて(私不在で何も知らぬ夫が出る)、また「俺のじゃない」ことをコンコンと話して帰って行ったのである。

 

 

私はすごく不思議になって。。

だって電話した時私、深ーく謝ったじゃない。家にわざわざ来るって事は謝礼持って来いってこと??そりゃ今後も付き合いがあるのだから茶菓子代に文句を言いたいんじゃなくて、その意図が全然わからなかったんだよね。

 

 

なので職場の職人に、聞いてみたんです。彼は第二次ベビーブーム期に生まれた、すいも甘いも知り尽くす男なのできっと間違いない。

そして案の定、「なかなかな頑固親父だね、俺と同じだ」とすごく共感していて、頑固親父のトリセツをしてくれた。

 

 

次の日私は朝イチにスーパーに行き茶菓子を買って、親父に会いに行きました。

頑固親父は私の顔を見ても尚「俺の作った骨組みは、深さ40センチに掘っていて機械じゃないと外せないんだ!」とその頑丈さを話していました。

 

「〇〇さんの所のは他のとは作りが違いますからね〜、昼間なら絶対間違えないのに夜だから全然見えなくて。すみません〜」

と言ったらてやんでぇからニコニコになった(笑)

でも本当のことですよ。自信持って言うだけの物を作っていて、それをそこら辺の物と同じにされたら納得いかんですよね。

 

 

 

 

職人さんてすごいよね。この道一筋、言うことがブレない。私の一番欲しい物です。

 

頑固親父って私は結構、好きなんだよなぁ。

 

 

ちなみに私の娘はもうすぐ4歳になりますが、性格がだんだんわかってきて(性格というか性質というか)、今のところはなんと120%私でしかない。やっぱり。

ということは、職人気質ではなさそう。

 

だからと言って将来どうなるかとかはわからないけど、案ずる不安が的中するくらいなら、ある程度は先回りして考えておいた方がいいと思うんだよね。

この道一筋になるかあっちにふらふらこっちにふらふらするか、行く行くは合っている方を見極められたらいいな〜くらいで、今は。

 

だって寝起き以外はとっても楽しそうだもの。

 

 

話が逸れましたが、頑固というのは才能のひとつです。

明日も同じ考えでいられるって、それだけでもう幸せじゃないか。